（味の感想は★からです）
私は蒲田にいた。
私は吸い込まれるほど青い空を眺めながら電車に揺られていた。私は内心のドキドキを隠すように外の景色を必死になって目で追っていた。
というのも、先日私の数少ない友達に知り合いがフットサルの大会に出るので一緒にこないか？とのこと。
人数が足りないのできてほしい。と招集された次第である。
元々の人嫌いに加えて、社会人でフットサルと聞くと、なんだかどうしても胡散臭く感じてしまう。
正直あまり気乗りはしていなかった。
人間、疑り深い事は大層結構ではあるが、なんだか自分が社会のドス黒いほこりを被りすぎた気がして悲しい。
だが、最近は嫌なことも自分が食い殺してしまえば良いという結論に至った。
しんどいこと、辛いことは何も受け入れるだけが全てではない。逃げたっていいし、叩きのめしても良い。
自分の人生がもしも漫画だったら、その漫画の主要な登場人物にならないような人間はあなたの人生にはいらない。
ワクワクするような好敵手。辛い時に支えてくれる友人。心を燃やすほどの恋人。
それ以外は別に村人Aでいい。私はそう思っている。
私は蒲田にいた。
数少ない友人からの誘いに少しのドキドキとワクワクが交錯していた。
私は友人から蒲田の美味しいラーメン屋の案内を頼まれていたので、何軒か事前にLINEで送っていたが、どうやら友人は「まほろ芭」を気に入ったみたいだった。
蒲田駅について友人と合流した。
久しぶりに誰かとラーメンを食べる。普段よりも少し上ずった高揚感を胸に私はお店へと向かった。
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今回のお店は「麺屋 まほろ芭」さん。煮干しを中心とした多彩なラーメンが人気のお店だ。
私が以前訪問させてもらった時は、牡蠣煮干しを頂いた。あれは抜群だったが、今回は海老煮干しを頂くつもりで来店。
午前11時前。
開店5分前で5名ほどの待ち客。
友人は私も気になっていた、淡麗旨味中華そばを頂くことに。
誰かとラーメン屋に並ぶのは久しぶりだったが、これから食べたいメニューを吟味したり、世間話をして待つのは楽しい。
私は基本一人行動が好きなのだが、いつも一人だからこそ逆に誰かといる時はより楽しめる気がした。
お店が開いて、中に通される。
カウンターは衝立がしっかりと完備されていて良い。
友人とは横の席になったが、なんだが衝立越しに話すのもあれなのでラーメンが来るまで各々の時間を過ごす。
一巡目ということもあり、20分ほど待ってラーメン到着。
華やかな海老の香りが食欲を刺激する。
それではいただきます。
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★・濃厚海老煮干そば具だくさん特製 1310円
大判なチャーシューと海老の香りがなんとも言えないビジュアル。
早速スープを一口、、、
ほぉ！旨いねー！
海老の旨味と煮干しの旨味のバランスがちょうど良く、非常に食べやすい上に濃厚。
もちろん臭みもなくスッと海老の旨味を楽しめる。よく海老ラーメンって海老がきつすぎたり、若干の臭さとかがあったりするのだが、こちらにはそれがない。
おそらく煮干しと海老の配分がちょうどよく、なおかつ上品に仕上げられているのでくどさはないが、濃厚なスープを楽しめる。
麺も煮干し系ならではのパツっとした麺で良い。
特製は海苔とチャーシューと味玉がつく。
正直特製としては若干割高な気がするので、替え玉（和えそば）を頼んだり、丼ものを頼むとより満足感はあるかもしれない。
というのも、トッピングのネギと刻みタマネギがなかなか美味しいのだが、どうしても最後すくいきれずにスープに残ってしまう。
ここに替え玉を投入すれば最後まで美味しく綺麗に食べれる。是非みなさんは試して見てほしい。
ホールの方のオペレーションが若干気になったりもしたが、どうやら新人さんぽかったので以下略。これはしょうがない。
ということでごちそう様でした。
美味しかったです。
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私はラーメンをひとしきり食べ終わった。
隣の見るとちょうど友人も食べ終わったようなので席を立つ。
何気なしに友人の丼を見ると、そこにはスープが一切なく完飲したようだった。
「旨かったわー」といって退店した友人を見て、私が自分で作った訳でもないのに、なんだかとても嬉しい気持ちになった。また旨いラーメン屋あったら連れてきてやらないとな。と思った。
私は一体自分は何様なんだとツッコミを入れながらお店を後にした。
