(味の感想は★からです)
私はレトロな雰囲気が好きだ。
レトロの定義は割と曖昧なものであるが、ノスタルジックに浸れるものを私はレトロと定義している。
スタバに入り浸ってカッコつけている私が言えることではないかもしれないが、新しいものがどんどん目まぐるしく更新されていく今だからこそ、時間の流れに置いていかれた昭和の香りはより一層私の心をつく。
こういうことを言うと、よく二者択一の選択を迫ってくる人がいる。
お前は古いものが好きなのか?それとも新しいものが好きなのか?
結論から言うと私の答えは“両方”である。
人間はよく物事を簡略化しようとする。
一つに決めてしまえば簡単だし、要らない頭を使わなくて済む。
だが、私はその一つには決められない絶妙な距離感や空気感を感じるのが我々人間の楽しみだと思っている。
私たちは知らず知らずにたくさんの可能性を潰してしまっている。
二兎を追うものは一兎も得ずという諺があるが、私は二兎を追いながらそれなしに考えれば良いと思っているたちである。
寛大であることはそれだけで人の大きさを示すものであり、また広い視野を持つことにもつながる。
人間とは考える葦である
パンセ/ブレーズ・パスカル
自分の頭で考えて悩む。
他人に踊らされてはいけない。
自らの頭を動かして切り拓いたその道は、轍のない滑らかな一本道。
いつか新芽が芽吹き、大輪の華を咲かせるその時まで。共に頑張ろう。
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今回のお店は【Home made Ramen 青麦】さん。
言わずと知れた麦苗さんのセカンドブランド。元は新たな人材育成の場として作られたようだが、現在は麦苗の店主さんが厨房に立っている。
熱烈な麦苗フリークほどではないが、私も何度も通った麦苗さんのセカンドブランドということで早速訪問。
お店は記帳制で朝の10時から記帳することが出来る。
私は11時過ぎに記帳し、14時に集合。
幸い近くにいい感じの喫茶店があり、そこで一服させてもらいお店に戻る。
名物おかみさんとホールの方が案内してくれる。新店ながら入店でぐだぐだ感を感じないのが素晴らしい。
メニューはこってりとあっさりの中間こっさり系“清濁”と茶葉を使った“清澄”の二種類。
どちらにしようか迷ったが、物珍しさもあり茶葉をつかった“清澄”をチョイス。
店内は麦苗の倍くらい広い。
L字のカウンターで席数も多く、麦苗よりも入店難易度は低そう。
クラフトビールも豊富で、さらっと飲むのにも適している。大人の楽しみである。
ほどなくしてラーメン到着。
圧巻の見た目に早く食べたい欲求が止まらない。
それではいただきます。
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★・特製清澄らぁめん 1050円
美しいピンクのチャーシューが目を惹く圧巻のビジュアル。
茶葉をつかったお出汁ということで匂いを確認するが、お茶の香りはしない様。
早速スープを一口、、
ぐあ!くは!うっま!旨すぎ!
スープを一口飲んだ瞬間ダイレクトにスープの旨味がくる。スッキリと洗練された出汁感はストレートに旨さを感じられる。
やはりスープにお茶の感じはそこまで感じないが、他のラーメンよりもスッキリなのに深みと旨味のインパクトが強く感じる。
麦苗さんの醤油らぁめんがまったり旨いのに対し、こちらの清澄はスッキリ旨い。
普通、スッキリ系は物足りなさを感じるが青麦さんでその心配は不要。抜群の旨味とスッキリ感を両立しているのは素晴らしい。
チャーシューも麦苗さんだと特製で四種類だったが、青麦さんでは一種類。
このチャーシューも抜群で、超薄切りなのにぷりぷりとした食感が残る。
熱が通ってもしっかり旨い。最高。
麺も全く隙がない。
少し太さを感じる香り高い麺はスープを邪魔しないのはもちろん、啜るごとにスープの旨味を倍増させてくれる。
海苔の名産である大森海岸ならではの大判の海苔。磯の風味はラーメン屋さんの海苔の中では間違いなく一番。
またこの海苔と一緒にラーメンをいただくとほんの少しお茶漬けを想起させる風味がする。
プラシーボなのかもしれないが、ここでようやく茶葉を実感。
これは例えば白ごはんにスープを入れて海苔で食べると上質なお茶漬けを楽しめるということか?楽しみが増えてしょーがない。
ラーメンがうますぎるせいか、一瞬で完食。
普段スープを飲まない私もさすがにスープを完飲。
大満足の一杯でした。
またすぐ食べにこよう。
それではごちそう様でした。