(味の感想は★からです)
私は迷っていた。
人間とは迷う生き物。
人生の岐路に立たされた時、その選択に迷わない人間などいない。
今後の人生を変えうるような分岐点ではなくとも人間は選択に悩み苦しむ。
私もこれまでの人生好き勝手に生きてきた部類の人間だ。
同級生は殆どが就職をした。
中には結婚し、子供を授かった人までいる。
他人と比べること程、愚の所業はないが、私も人間だ。間違ってしまうこともある。
別に今の人生に不満があるわけではない。
稼ぎは少ないが、自分の好きなモノをたべ、好きなモノを買い、正直いって、とても充実している気がする。
ただ何かが足りない。
たりないふたりのような何かが自分の人生に足りないことへの焦燥が25歳という一つの分岐点に立った私はそう感じていた。
私は迷っていた。
今後の人生の行く末と同じくらい、私は今日の昼食を悩んでいた。
ラーメンにしようか、今日はあえてうどんにしようか、焼肉も捨てがたい、、、
実に幸せなことだ。
人生とは主観的に見ると、逃げ場のない鳥籠にいるような気分になるが、客観的に見るとそこには自由な大空が広がっているものだ。
生きることをやめないこと。
あなたに“今日”を誇れるように
sincerely/TRUE
今日はつけ麺の気分だな。
私は足早にお店に急いだ。
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今回のお店は【小麦と肉 桃の木】さん。
新宿御苑前駅から少し歩いたところ。
花園西公園の真横にお店はある。
店内はカウンターのみで厨房のスペースが広々した感じが見てとれる。
客層は男女半々くらい。
食券を購入し席につく。
定期スピードは早く、サラリーマンの方が多いのも頷ける。
生姜の香りがふわっと広がる。
これはうまそう。
非常に楽しみである。
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★・背脂生姜醤油 1000円
千切りの生姜が美しく映えるつけ汁とサラダの盛られたきしめんのような平たい麺のビジュアルが素晴らしい。
早速麺だけを一口。
ピロピロした麺は癖も無く、スルッと入ってくるタイプ。
麺の量が他のお店に比べて多いとあったが、その分食べやすさを重視した麺なのかもしれない。
それではつけ汁につけて一口、、、
おう!キレキレ!美味しい!
かなり醤油のキレを感じるつけ汁は、しょっぱさと生姜の香り、背脂のコクがうまくマッチした味わい。
少しだけうどんのつゆのような出汁感と爽やかさがあり、非常に食べやすい。
味の濃淡のバランスが良く、食べやすさとパンチ力をしっかりと併用しているのは、なかなかどうして素晴らしい。
麺と一緒に提供されるサラダもしっかり味がついていて美味しい。
瑞々しく、それでいてしっかりドレッシングを混ぜてあるので、麺にドレッシングの味が移ったりしない。それもまた良い。
私は麺の量を少なめにしたが、それでも他店の並くらいのボリューム感がある。
非常に満足のいく一品でした。
それではごちそう様でした。