(味の感想は★からです。)
私は打席に立った。
後楽園駅を降りると、目の前に東京ドームが見えた。
画面で見るよりも迫力のあるその出で立ちになんだか気圧される感じがした。
私は左バッターボックスに入る。
小学校から高校まで野球をやっていた私は、元々体が小さかった事もあり構えだけでもでかく見えるようにと思い、神主打法と呼ばれるバットをピンと伸ばして構える打法で野球人生を過ごした。
特段、現役の時は構えなんて人それぞれで私のその構えは、まぁちょっと変わっていたが別に周りに何か言われるようなものではなかった。
でも、私は今、東京ドーム横にある室内バッティングセンターのバッターボックスに立っていた。
みんなスクエアなオーソドックスな構えをする中、私一人だけ四十本ホームランを打つ小笠原選手のような鬼のダイナミックフォームで構えていた。
まぁ、恥ずかしい。
とにかくまぁ恥ずかしいのだ。
けれど、10年弱続けてきた打ち方は変えることは出来ず、結局鬼の構えで、平凡な打球を打ち続け、私はバッティングセンターを後にした。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
今回の目的のお店は【本枯中華そば 魚雷】さん。
コーヒーで使うサイフォンで鰹出汁を取る変わった技法がウリ?のラーメン屋さん。
店内に入った瞬間に鰹節のいい香りが、これでもかと香る。
サイフォンのある喫茶店に入った時のコーヒーの香り、のような非常に落ち着く香りである。
私は看板メニューの本枯中華そばをチョイス。
トッピングを10種類ほどから3種類選べるシステム。
よくレビュアーさんでチャーシューを忘れるというコメントが多かったので、忘れずに豚チャーシュー、鶏チャーシューを選択。
あと一つは鰹と相性の良さそうなバラのり(岩のり)を選択。
カウンターにはサイフォンが四本。
しっかりと鰹の良い色が付いた出汁に動物系?の出汁を加えているのが見えた。
少しばかりしてラーメン到着。
所謂、素ラーメンに別皿でトッピングが運ばれてくる。
めちゃくちゃな鰹の良い香り。
良い香りだ〜。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
★・本枯中華そば 790円
中央のエスプーマが溶けると中からチンゲン菜がこんにちは。非常に美しい一杯。
スープを一口、、、
うーわ、うんまい。
スープを一口飲んだ瞬間、口の中に溢れる鰹の香り。
鰹出汁推しなのであっさり系なのかなと思いきや、しっかりと動物の旨味と、香味油で厚さがあるスープはGOOD。
麺もしっかり歯応えのある石臼挽粉ブレンドのもので相性も良し。
別添えのトッピングはどれもレベルが高く、鶏チャーシューはあてにもいける炙った香ばしさが良い。
全体的なバランスも良く、食後のまったり感もなければ、物足りなさも無い。
何より鰹の良いお出汁が頂けるのがなによりもの利点。
また、食べ当たりもライトで、トッピングも色々選べるので女性の方にはオススメなのではないだろうか。
それではごちそう様でした。