一人焼肉。
一人〇〇中では最上位の難易度に指定されているものであり、現在市民権を得出している一人カラオケとはえらい違いである。
一人焼肉専門店みたいなのが、四条にできていて全然流行っていなかったが、まだあのお店は息をしているのだろうか。
ちなみに私は大学一年時に一人焼肉を初めて体験した。
初めはかなりドキドキしていたが、焼肉を一人で全て完結できる充実感はなんとも言えないものがあり、私は結果として一人焼肉に抵抗がなくなった民である。
そんな私が今日訪れたのは一人焼肉の中でも最難関クラスの難易度を誇るであろう【恵比寿焼肉 KINTAN】さん。
店名にもある通り、オシャレタウン恵比寿に構えるオシャレな焼肉屋さんで、メニューの感じとか、外観からみてもカップル御用達のお店である。
この間お店の前を通った時はあまりのカップルの行列に断念したが、今回は店内までの列で落ち着いているので、入店を決意。
席が一杯ということで、30分ほどの待ち。
ちょうど2食目だったので店内で待たせてもらうことに。
待ち席には当然カップルばかり。
だがここで朗報。私の隣の人は私と同じ男一人。
ふふん。ここにも同じ勇者がいたとは。嬉しさと同時に安堵の気持ち。
だってカップルといっても普通のカップルではない。
イケメン、美女のスーパー幸せ全開の大学生カップルから、お金持ちおじさんと業界の女の子みたいなつがいが居たり、やり手社長と美人秘書みたいなカップルがいたり、まぁみんなとてもリアルが充実されているご様子。
まぁ、でも。
私は別に何も怖くない。
私の隣には私と同じ勇者が一人で座って待っている。
「ごめんねー、待った?」
突然ですが走る戦慄。え、もしかしてまさか。
女性一人での来店。その人はまさかのそのまさか。
私と同じ同志だと思っていたのは仮の姿。
彼もまた、そっち側の人間だったのである。
思わぬ裏切りに意気消沈。
一人で人知れず肩を下ろしたところで、店内に案内された。
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店内も開放感のあるオシャレな内装。
高級感もありながらカジュアルな感じもある雰囲気は私にとっては救い。
幸いにもお隣の席は女性お二人のランチ。
とりあえず嫉妬で黒焦げになることは無さそう。
KINTANさんはランチメニューが豊富だが、初めてということもあり、看板メニューの牛タンのセット。
普段食べ慣れている牛タンと普段食べ慣れていないタン先のセット。
まずは牛タンをジュウジュウ。
煙が全く上がらない。これもまたデートに適しているのか。徹底していやがるぜ。
レモン果汁と、ネギ塩だれが配膳。
ネギ塩だれにつけて一口でパク。
くっ、うまい。うますぎる。
普段食べ慣れているはずの牛タンだがまさに別物。
しっとりとした歯応えはしっかり肉としての存在感がある。
肉の旨味と甘味が存分にでた牛タンとあっさりネギ塩だれの相性は抜群。
もはや牛タンの旨味が強すぎて、レモンだけでいける。
程よい塩加減でご飯がすすむ。すすむ。
タン先は分厚い。
見た目はハラミやカルビみたいで筋張った印象。
だが、これはこれで旨い。
牛タンのあっさり感は残しながらもしっかりとした噛みごたえがあり肉の旨味も強い。
かといって、筋張っていたり、肉の臭みが出たりしない。
これが標準的なタン先なのか?
あまり高い焼肉食べたことないのでわからないが、めちゃくちゃ旨い。
普段は牛角で満足しているような庶民なのだ。
許してほしい。
ちなみにセットにはご飯、サラダ、スープがつき、どれもおかわりできる。
食後のデザートも付き、かなりコスパとしてもよいのではないだろうか。
人気店のため席の時間は1時間と決められている。
私の隣の女性お二人はどう考えても1時間では食い切れない大盛り焼肉を、どう考えても3時間くらい話しそうな会話の温度で食べていた。
彼女達は無事食べ切れたのだろうか。
人の心配をしている場合ではない私はそそくさと退散。
男一人で行くようなお店ではありませんが、ランチの満足感はかなりありました。
次回は是非女性と行きたいですね。
はい。願望です。
それではごちそうさまでした!